●大会長挨拶
この度、2023年12月2日(土)、3日(日)に、第27回公益社団法人日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会を開催するにあたりご挨拶を申し上げます。
2020年1月に国内で初めて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者が確認されてから未だ終息しませんが、日本政府は感染拡大防止と社会経済活動の両立という政策になりましたので、Withコロナを想定し、国際医療福祉大学東京赤坂キャンパスでの会場開催を主体にWebによるリアルタイムならびにオンデマンド配信方式と致します。また、意見交換ができ、学会の楽しみでもある会員懇親会も開催できるように準備を致します。
テーマは、「インプラント関連手術を多面的、多角的に再考する」としました。インプラントは歯の欠損部に対して確立した治療法ですが、インプラントの表面構造も変遷し、種々の骨補填材(人工骨)も開発されています。顎骨高度吸収症例に対しても様々な骨造成があるので、インプラント関連材料、手術方法について再考し議論を深めたいと考えました。
特別講演は、医師・作家の国際医療福祉大学特任教授の和田秀樹先生に、「70歳が老化の分かれ道」と題してご講演いただきます。日本は超高齢社会ですが、健康寿命は平均寿命より約10歳短いです。健康で長生きするためのヒントをお教えいただけるものと思います。教育講演は、東京歯科大学歯科理工学講座 服部雅之教授に「歯科理工学から見たインプラント関連材料の変遷と今後の展望」についてご講演賜ります。シンポジウムは、「骨造成『失敗しないための工夫とリカバリー』」、「上顎無歯顎症例の治療」、「チームアプローチで行う広範囲顎骨支持型装置」、「インプラント周囲炎の対応とインプラント撤去基準」、「リスクファクターとなる患者のインプラント治療」を企画致しましたので、シンポジストと会場の皆様と共に活発な討論をしたいと思います。
また、本学会ではAPIS Winter Meeting 2023 in TOKYOを併催致します。
会場は、東京の中心港区です。三田には高山紀斎が高山歯科医学院を設立した歯科医学教育発祥の地跡があります。グルメの町でもあり、赤坂、青山、六本木、西麻布にはミシュランの星を獲得している多数のレストランがあります。近隣には東京タワーや国立新美術館の他、徳川将軍家の廟所増上寺、忠臣蔵ゆかりの地である赤坂氷川神社がありますので、歴史散歩めぐりもできます。東京タワーと東京スカイツリーが一度に見える六本木ヒルズ屋外展望台からの夜景は圧巻です。
現地参集を主体としますが、ハイブリッド開催ですので、どこでも参加、何回でも聴講できるのがメリットかと思いますので多くの方のご参加をお待ちしております。オミクロン対応のワクチンや治療薬も承認されましたので、2023年12月には終息していることを願い、皆様と会場でお会いできるのを楽しみにしております。

第27回日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会
大会長
矢郷 香
(国際医療福祉大学 三田病院歯科口腔外科教授)